脂性肌の原因とは?|顔の皮脂過剰分泌の謎


体質的に、もともと顔の皮脂が異常に分泌しているとお悩みの脂性肌の方は多いと思います。
食事もバランスよくとっている。しかも、運動だってしているのに、一向に脂性は改善しない・・・。
「脂性の原因っていったい何なの?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか?

そこでここでは、皮脂が過剰に分泌する原因や仕組みなどについて解説しています。

皮脂腺について

脂性肌 原因

皮脂腺(ひしせん)は、皮膚の内部にある小さい腺で、体毛1本に対して皮脂腺が発達しています。(上記図)
皮脂腺では脂質が合成されて、次第に脂質がたまっていくと細胞へと成長し脂肪化します。
脂肪化すると、細胞は死滅し、細胞崩壊物とともに皮脂となって体外へと排出されます。

皮脂腺の細胞のターンオーバーは約7日と言われています。

皮脂を構成している成分

皮脂は、トリグリセリド(中性脂肪)、蝋エステル、スクアレン、コレステロールエステル、リン脂質からなっています。
皮脂の大半は、トリグリセリド(中性脂肪)です。
皮脂は、水と混じって乳液状となり、皮膚の乾燥を防いだり、殺菌作用などをもつバリア機能としても働いています。

皮脂腺の分泌量

皮脂腺の分泌量は、生後6か月程度までおおく分泌され、その後、
アンドロゲンが再び増加し始める7-8歳頃まで、皮脂腺は休止状態となります。

思春期になると副腎由来のアンドロゲンと、性腺由来のアンドロゲンが増加し、それにともない皮脂の分泌も活発となります。
男女共に皮脂分泌のピークは20歳頃まで続きます。
女性は、40歳頃、男性では50歳頃から皮脂の分泌が徐々に減少していきます。

脂性肌・皮脂増加の要因とは

皮脂が過剰に分泌される要因としては以下のような要因が考えられます。

1.下垂体のコントロール異常、副腎皮質刺激ホルモン、性腺由来のアンドロゲン産生異常による血管内アンドロゲンの増加
2.血中アンドロゲンが正常であるのに皮脂腺レセプター(受容体)の過剰反応

※ただし、ニキビ患者さんで上記のような内分泌異常を伴っていることは少なく、血中アンドロゲンが正常であるのに、皮脂腺レセプターの過剰反応が起ることもほとんどないと言われています。
ただし、皮脂が過剰に分泌したりニキビが多発部分においては皮脂腺のレセプターが過剰に反応している可能性があるとされておりまだ、不明な点が多い。
皮脂 過剰 原因

特に、皮脂腺に対する最も影響の強いホルモンは男性ホルモンの一種である「アンドロゲン」です。
下垂体は、多くのホルモンを分泌している内分泌器官ですが、
副腎由来の「アンドロゲン」性腺由来の「アンドロゲン」のコントロールに重要な役割を果たしています。
しかし、皮脂を生成する要因としては男性ホルモンの影響は大きいですが、甲状腺ホルモンや、成長ホルモンも少なからず皮脂の生成を
促進しているとみられています。

男性ホルモンと皮脂との関係

皮脂 過剰 原因

副腎においては、男性ホルモンであるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)が、性腺においては男性も女性もテストステロン(男性ホルモン)が産生されています。
とくにテストステロン(男性ホルモン)は、血液中で「アンドロゲン」として循環する際に、「性ホルモン結合グロブリン」と結合し、1~2%が「フリーテストスロテン」として
存在します。

このフリーテストスロテンは、皮脂腺の活動に大きく影響します。また血液中のテストステロンは、5α-レダクターゼ(5α-reductase)により、
男性ホルモンの「テストステロン」をより強力なジヒドロテストステロン(DHT)へと転換します。
そして、ジヒドロテストステロン(DHT)は皮脂腺を刺激し皮脂の分泌を増加させます。

男性ホルモンが、過剰分泌される要因としては主に「ストレス」が挙げられます。
さまざまなストレスから体を守ろうと男性ホルモンの分泌が活発になります。男性ホルモンの分泌が活発になると皮脂腺を刺激し、口周りなどのニキビが増えると言われています。
しかし、皮脂の過剰分泌は男性ホルモンが過剰に分泌されることだけが要因ではなく、1つのホルモンが過剰に分泌され、ホルモン全体のバランスが乱れることも要因の1つです。

余談ですが、私は皮膚科で「ホルモンバランスが乱れている」からと、漢方の十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)を処方されています。
興味のある方は以下の記事をご覧ください。
ニキビ治療で皮膚科に処方される主な4種類の漢方薬|特徴と効果

また、女性の場合、生理前になるとエストロゲン(卵胞ホルモン)よりもプロゲステロン(黄体ホルモン)が活発になる事も要因の一つです。
プロゲステロン(黄体ホルモン)は、男性ホルモンと似た性質があり皮脂の分泌を促す作用があります。

ホルモンについての詳細を知りたい方は以下の記事をご参考下さい。
顔の皮脂が過剰に出る人の体質的な原因は2タイプ|改善方法
大きくて固いあごニキビの原因の1つはホルモンの乱れ|治療方法
生理前にいつもニキビが大量発生|乾燥肌にオルビス

食事と皮脂の関係

皮脂の主成分であるトリグリセリド(中性脂肪)は、脂肪であり、食事の影響を大きく受けています。

トリグリセリドは、アクネ菌などの常在菌のリパーゼによって分解されて遊離脂肪酸となります。

※遊離脂肪酸(ユウリシボウサン)とは・・・人間がエネルギーとして使うために血中に溶け出した脂肪のこと

アクネ菌などによってトリグリセリドが遊離脂肪酸を生成すると、毛包を破壊して炎症を起こします。
また、遊離脂肪酸が発生すると、毛漏斗部を刺激して、角化を起し、毛穴が詰まる原因となり、さらに皮脂が溜め込まれた状態へとなってしまいます。

アクネ菌の詳細は以下の記事をご参照ください。
アクネ菌がニキビの元となる原因|殺菌が大切?

トリグリセリド(中性脂肪)と遊離脂肪酸の分泌に影響を与える要因は主に「食事」ですが、中でも、「炭水化物」「砂糖」などの糖質や、脂質
強く影響していると考えれています。

(参考文献:これでわかるニキビの治療とケア 尾見徳弥著)

まとめ

皮脂の分泌量に関しては、男性ホルモンが最も影響が大きいといえますが、その他のホルモンの影響も受けていることが分かります。
また、何かしらが原因で、皮脂腺レセプターの過剰反応し皮脂を分泌させることも考えられますが、今だに不明な点は多いようです。
「ホルモンの乱れ」の多くは、ストレスからくることが少なからずあり、ストレスを溜めない。ストレスを発散させる生活を送る事も大切なポイントです。

その他、皮脂の過剰分泌については食事の影響も少なくありません。
皮脂の主な成分であるトリグリセリド(中性脂肪)は、食事の影響を大きく受けます。
脂性の人は、食事をバランスよくとっているにも関わらず過剰な皮脂に悩んでいる方も多いでしょう。
しかし、少しでも余分な皮脂を減らすためにはやはり、食事の内容も大切であることが分かります。


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